ニホンヒキガエル

Bufo japonicus japonicus

1時限目-ニホンヒキガエルの紹介

学名Bufo japonicus japonicus (ブッフォ ヤポニクス ヤポニクス)

英語名:Western-Japanese Common Toad(ウェスタン ジャパニーズ コモン トード)

日本固有亜種

分布:本州西南部(近畿〜山陰)、四国、九州、壱岐、五島列島、屋久島、種子島に生息していて、仙台、東京にも生息していることが確認されています。生息地の場所は、海岸付近から標高1,900mと幅広く、様々な環境で生活することが知られています。

主にミミズや昆虫を食べながら生活していて、大人になるとメスはオスよりも大きくなり、全長は8cmから18cmの大きさになります。

生息域

2時限目-ニホンヒキガエルの特徴

体の色: 黄土色、茶褐色、赤褐色など様々です。

お腹の色: 黒い模様の有無、模様の出方や色の濃淡には個体差があります。

: 鼓膜がはっきりとわかりやすく、目の後ろにある耳腺は大きく、膨らみがあるのがわかります。

後肢の水かきはあまりないですが、切れ込みは深いです。ぴょんぴょん跳ねず、のしのしと歩きます。

体色、お腹の模様は個体差があります。左からオス、メス、メスです。
眼の後に耳腺があります。鼓膜の大きさは眼からの距離と等しいことが多いです。
全身にゴツゴツしたイボがあります。

3時限目-ニホンヒキガエルの産卵

産卵時期はおもに早春ですが、屋久島は9月から、四国地方の高地では5月から産卵が確認され、日本全国でみると産卵の時期はとても長いです。

池や耕作放棄田にできた水たまり、浅い止水域に集まり、ひも状で長い卵のうを産みます。

オスは鳴のうを持ちませんが、クックックッ、と鳴き、メスを誘います。

ニホンヒキガエル Q&A

*質問をタップすると答えがでてきます

日本に生息している他のヒキガエルとの違いは?

日本にはニホンヒキガエル、アズマヒキガエル、ナガレヒキガエル、ミヤコヒキガエルの4種のヒキガエルが存在します。

ニホンヒキガエルとアズマヒキガエルは見た目が似ています。また、ヒキガエル3種は生息地域が重複しています。

ヒキガエルの違いは、生息地やDNAを調べることで判別することができます。

  • ニホンヒキガエルは、本州の近畿以西、四国、九州、周辺の島々でみられます。鼓膜は明瞭で、長径は眼からの距離とほぼ等しいです。眼の後にある耳腺が大きいです。後肢の水かきはあまりないですが、切れ込みは深いです。

  • アズマヒキガエルは、本州の近畿以北、北海道南部でみられます。鼓膜は明瞭で、長径は眼からの距離より大きいです。眼の後にある耳腺が大きいです。後肢の水かきはあまりないですが、切れ込みは深いです。

  • ナガレヒキガエルは、本州の中部地方、近畿地方でみられます。鼓膜はほとんど見られません。後肢の水かきが発達しています。

  • ミヤコヒキガエルは、沖縄県の宮古島でみられ、他のヒキガエルより小型です。鼓膜は明瞭で、長径は眼からの距離より大きいです。眼の後にある耳腺が短いです。後肢の水かきが発達しています。

関東にいないの?

ニホンヒキガエルは日本の西側に主に分布しています。

仙台や東京でも生息していることが確認されていますが、関東など日本の東側で見られるヒキガエルはアズマヒキガエルの方が多いです。

オスとメスの見分け方は?

オスは鳴のうを持ちませんが、クックックッ、と鳴きます。メスは鳴きません。

メスはオスより大きく、脇腹がふっくらとしています。

オスは前肢の内側 第1指、第2指に婚姻瘤(こんいんりゅう)の黒い膨らみがありますが、メスにはありません。