2022年両生類総選挙

両生類研究センター第14回企画展で開催予定の両生類人気投票特設ページです。

ぜひ、18種の両生類の中からあなたの推しの両生類を見つけてください!

投票はこちらのページからお願いします。

たくさんの御投票ありがとうございました!

結果は下記の通りとなりました。

1位

ヌマガエル

2位

ニホンアマガエル

3位

アズマヒキガエル

3位

アカハライモリ

5位

ミヤコヒキガエル

5位

シュレーゲルアオガエル

7位

メキシコサンショウウオ

8位

ニホンヒキガエル

9位

モリアオガエル

10位

トノサマガエル

ニホンヒキガエル

 ニホンヒキガエルの基亜種で、アズマヒキガエルに比べて鼓膜が小さい。背面の体色は茶褐色、黄土色、赤褐色等がみられるがまだら模様などの柄には個体差がある。 全身にイボがあり、眼の後ろに大きな耳腺をもつ。

飼育員メモ:

 変態したばかりの幼体は飼育ケースの側面をうまく登りますが、4 ㎝くらいに成長すると体が重くなるのか登れなくなります(他のヒキガエルも同様です)。

アズマヒキガエル

 ニホンヒキガエルの東北日本産亜種で形態は非常によく似るが、ニホンヒキガエルに比べて鼓膜が大きい。背面の体色は茶褐色、黄土色、赤褐色などで、側面には茶褐色や黒色に近い帯状の斑紋が入る個体が多い。 背面は隆起でおおわれ、眼の後ろに大きな耳腺をもつ。

飼育員メモ:

 変態後の幼体はとても小さいので(1 cm以下)、エサが食べれないとすぐに弱って死んでしまいます(他のヒキガエルも同様です)。幼体が糞をしているのを確認できると、エサを食べている証拠なので安心します。

ミヤコヒキガエル

 宮古島と伊良部島のみに生息するヒキガエルで、中国産のチュウカヒキガエルの亜種。背面の体色は黄褐色から茶褐色、オレンジ色など。 アズマヒキガエルやニホンヒキガエルに比べて耳腺の長さが短い。また後肢の水かきが発達している。

飼育員メモ:

 飼育している個体は明るい赤茶色やオレンジ色、からし色が強いです。餌のコオロギが動ごかないと、後肢の指でリズムをとる(他のヒキガエルも同様です)。

シュレーゲルアオガエル

 背面の体色は暗褐色から鮮やかな緑色で、黄色い斑点が出る個体もいる。お腹側は白に近い色をしている。モリアオガエルに似るが、眼の虹彩が黄色いことで区別できる。

飼育員メモ:

 エサを食べて、飲み込む時に味わうような表情?をします。

モリアオガエル

 背面の体色は暗い褐色から緑色をしていて、黒く縁取られた茶褐色、赤や黒の模様、まったく 模様がないなどの、おおきな個体差や集団差がある。 眼は特徴的な赤色。四肢の指に発達した吸盤があり、 上手に木に登ることができる。

飼育員メモ:

 飼育バットを掃除中、腕に登ってくる。二の腕がひんやりする。

カジカガエル

 背面の体色は灰褐色から茶褐色で、斑紋がある。腹側は白に近い色をしている。岩場などでは体の色が保護色となって周りの環境に溶け込むため、見つかりにくい。

飼育員メモ:

 流し台の蛇口、飼育棚の蛇口の水音に反応して、鳴き始めます。

ヤマアカガエル

 山地に多く見られるアカガエルのなかま。背面の体色は黒褐色や茶褐色で、背中やのど元に黒いまだら模様が出ることが多い。頭部は幅広く、口先はあまり尖らない。眼から腰にかけて伸びる線は鼓膜を超えた辺りで外側に折れ曲がる。

飼育員メモ:

 冬眠中、飼育バットの縁になぜか数匹が一列になってじっとしている。

トノサマガエル

 背面の体色は茶色あるいは、緑色の背景に黒のブチがあり、鼻先からお尻にかけて背中の中心に縦線の模様がある。多くの個体はまっすぐな線をしていて、中にはギザギザに折れ曲がる個体や線を全く持たない個体もいる。

飼育員メモ:

大食漢。口に入る大きさなら他の個体も食べてしまいます。

ネッタイツメガエル

背面の体色は濃い灰色の個体が多いが、バリエーションがある。両生類研究センターでは本種の近交系4系統を維持しており、系統によってはクリーム色の系統もある。昔から実験動物として使われてきたアフリカツメガエルと名前や見た目、生活スタイルは似ているが、分布している地域や生育に適した温度が異なる。

飼育員メモ:

水中でほとんど動かず、たまに水の底で仰向けになっていることもある。見慣れいても死んでいるんじゃないかと一瞬ドキッとします。

ヌマガエル

 背面の体色は暗い灰色から灰褐色をしていて、鼻先から腰にかけて、背中の真ん中にある細い縦線もつ個体や、背中が緑色を帯びた個体もみられる。 背中には小さな盛り上がった構造がたくさんある。

飼育員メモ:

 オスはのど元にある鳴のうをハート型に膨らませると図鑑に載っているが、ハート型の鳴のうを見たことがない。

ツチガエル

 背面の体色は暗い灰色から灰褐色で、背中の真ん中に、鼻先から腰にかけて細い線状の模様をもつ個体もいる。背中はたくさんのイボに覆われており「イボガエル」とも呼ばれる。お腹側も粒上の突起に覆われている。触っても全体的にぬめりはそれほど感じないが、掴むと嫌な臭いを出す。

飼育員メモ:

 夏の終わりに産まれたおたまじゃくしは、秋、冬、春と過ごし、梅雨明け後にやっと子ガエルになります(餌代がかかります)。

ニホンアマガエル

 草地から山地まで幅広く生息する。背面の体色は緑色や灰褐色で、黒に近い色の模様がある。また、鼻から鼓膜にかけて特徴的な黒い筋模様がみられる。周囲の環境に合わせて体色を様々に変化させることができる。

飼育員メモ:

 小さな体ですが大食漢。目の前に餌があるのに、他の個体が口にいれた餌を横取りしようとします(失敗することもあります)。

 たまに流し台で給湯器を使用中の時、時々14時から15時前後に大合唱があります。

イベリアトゲイモリ

 最大で全長30 cmになると言われる世界最大のイモリである。体色は濃いオリーブ色から黒褐色で、体全体に黒いブチ模様がある。危険を察知すると、針のように細く尖った肋骨(あばらぼね)の先端を突き出し、身を守る行動をとる。腹側には明るい黄土色に黒い斑点がある。体表に色素のないリューシ スティック突然変異体も知られている。

 野生下ではミミズや昆虫などの動物性の餌を食べるが、ペレット状の配合飼料でも飼育できる。

飼育員メモ:

 メスは水換えや温度変化が刺激になり、産卵をしてしまいます。せっかく水換えで水槽をきれいにした翌日に水槽に大量の卵があるとちょっとショックです。そこでセンターではオスとメスを分けて展示しています。

アカハライモリ

 背側の体色は全体的に黒褐色で、腹側は赤色に黒色の斑紋がある。この斑紋の入り方には個体差があり、地域によっ て大まかに区別することができる。 オスの尾は幅広で短く、先端で急激に細くなる。メスは尾が長く先端まで緩やかに細くなっていく。

飼育員メモ:

 産卵させたいときは、他のカエルの未受精卵などを食べさせます。以外と大食漢なのでオタマジャクシもかじってしまいます。特にヒキガエルのオタマジャクシが大好きなようです(お互い毒をもっているのでかじっても平気)。

オキナワシリケンイモリ

本州(ほんしゅう)や九州(きゅうしゅう)、四国(しこく)などに分布(ぶんぷ)するアカハライモリの同属種で、アマミシリケンイモリの近縁種。和名は尾の形状が幅広く、剣を連想させることに由来する。

背面の体色は黒褐色で、銀色や金色または黄土色の苔のようにも見える小さな斑紋や、背中の中心に橙色の細い縦線がみられることがある。腹側や四肢の裏側は、朱色から橙色である。これらの色や模様には個体差がある。

飼育員メモ:

飼育中の個体は、背中側、お腹側にみられる斑紋や縦条のバリエーションが多い。おたまじゃくしに見向きもせず、フタホシコオロギにまっしぐら。

メキシコサンショウウオ

 野生種の体色は黒色に近い濃い色で全体にまだら模様をもつ。ペットとして飼育されることも多く、現在では人の手によって白や黄色など様々な体の色をした個体が作り出されている。

 幼生の姿のまま性成熟する(大人になる)種で、大人になっても幼生と同じくエラがあり、エラ呼吸をしながら水中で生息している。

飼育員メモ:

 メスは気が強い個体が多い。ペアで飼育中、先にオスに餌を与えるとオスに噛み付く、横取りする。

トウホクサンショウウオ

 背面の体色は暗褐色で、青白いまだら模様をもつことが多い。表面には線のような模様がある。脇腹に沿って前肢と後肢の指先を向かい合わせると重なるほど四肢が長い。尾は比較的短い。

教員メモ:

 学名のlichennatusの由来は、模様がlichen(地衣類)をちりばめたような斑入りになっているから。1883年にジョージ・アルバート・ブーレンジャーが命名。

エゾサンショウウオ

 背面の体色は暗褐色または茶褐色、灰褐色である。 若い個体等には、黄土色の斑紋がみられることが多い。幼生がエサや外敵の有無で頭の形を変えることが知られている。

飼育員メモ:

 飼育している小型サンショウウオの中では、一番体調が大きく、胴回りも太いです。エナメルのような光沢があります。

ご覧いただきありがとうございました!

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