トノサマガエル

Pelophylax nigromaculatus

1時限目-トノサマガエルの紹介

学名Pelophylax nigromaculatus(ペロフィラックス ニグロマキュラータス)

英語名:Black-spotted pond Frog(ブラック スポットド ポンド フロッグ)

分布:本州(トウキョウダルマガエルが生息する関東地方から仙台平野を除く)、四国、九州。北海道や対馬にも生息していて、国外では朝鮮半島、中国で生息していることが確認されています。

生息場所は、平地から低山地の水田、畑、池、水たまりのある河川等、様々な場所で生息することが知られています。

主にミミズ、クモ、昆虫を食べて生活しています。また、飲み込むことのできてしまう大きさのカエルも食べてしまいます。大人になると全長4㎝から9㎝の大きさになり、メスはオスよりも大きくなります。

生息地
グレーチングの上にいたメス
枯葉の上にいた子ガエル
田んぼにいた子ガエル

2時限目-トノサマガエルの特徴

体の色:成熟していない子供のガエルは、緑や茶褐色など様々ですが、大人になるとオスとメスで体の色が異なります。

  • オス…成熟すると背中が緑色や黄色になり、暗色斑紋(あんしょくはんもん, 濃い色をしたまだら模様)ははっきりとしていません。

  • メス…背中の色は緑色や灰色、茶褐色になり、不規則な暗色斑紋があります。

模様の特徴

  • 背中線(はいちゅうせん, 背中の中央にある鼻先からお尻まで続く線)

真っ直ぐな線、曲がった線、背中線が全くないなど、個体により異なります。色も様々で、緑色や茶色、白色などが見られます。
  • 背側線(はいそくせん, 両目の後ろからお尻まで続く細い線)

太く盛り上がっていて、暗色斑紋が周りに点在しています。
  • 隆条(りゅうじょう, 体の表面ある筋状の盛り上がり)

背側線と並行の長めのものが不規則に並んでいます。

お腹の色:オスもメスも模様がなく、白い色をしています。

:鼻先は尖っていて、口を大きく開くことがきます。鼓膜は眼よりやや小さいです。

:トウキョウダルマガエルやナゴヤダルマガエルと比べて、後肢が長くジャンプ力があります。また、水かきがとても発達していて、泳ぎも得意です。

メス、暗色斑紋がはっきりとしています
オス、背側線と隆条がはっきり見えます
背中線が少し曲がっている個体

3時限目-トノサマガエルの産卵

繁殖期は4月から6月で、田植えの準備が終わった水田に集まって産卵する。

卵は球を押しつぶしたような球形の塊を産みます。

オスは前肢の内側 第1指に婚姻瘤(こんいんりゅう)があります。メスにはありません。

オスは鼓膜の下にある一対の鳴のうを膨らませてグルルル、グルルル、と鳴きます。メスは鳴きません。

上: 婚姻色がでたオス個体下: 田植え前の水田に現れたメス個体

トノサマガエル Q&A

*質問をタップすると答えがでてきます

関東地方にはいないの?

関東地方にはいません。関東で見ることのあるトノサマガエルのようなカエルは、トウキョウダルマガエルです。